ヘアスプレーが私に与えてくれたこと[2012/10/6]
レゾネンスという、ユニットを結成したのは2010年の冬
ジャズヴィブラフォン/マルチパーカッションの市川拓平氏と 何かおもしろいことしよう
ってことで流れのままここまでやってきました。
そもそも、音楽やっている人ならわかると思うけど、ヴィブラフォンとフルートって フロントに立つ楽器、
すなわちどちらもソロ(メロディー)をとる(演奏する)楽器同士なので、
一体どんな風にサウンドするの?と言う声も聞こえてこなくもない。
確かに学校で習った「音楽の3要素」メロディ、コード、リズム のうち一つは欠けているし
市川氏がパーカッションを叩いても、ヴィブラフォンでコードを押さえても 私が
フルートを演奏しながらボイパ(ボイスパーカッション、アカペラなんかで認知されるようになりました)
でもしない限り この3つは互いに補えないわけです。
そんなもともとが「不足」のところから始まって、2人でアレンジしたりとか半ば無理?
というような曲なんかも平気な顔して (演奏)やってきるんだけど、
それはそれで2人だから、プラスワン企画というのも(レゾネンスにゲストを迎えるライブ)自由に
その分 アレンジできたりするのかなーと、物は考えようで、逆の発想で今のところポジティブに捉えています。
ところで、私はある時からミュージカルやアメリカのTVショー、ドラマが好きになりました。
人に喜びや楽しさを与えるエンターテイメントに夢中になりました。
日本でですが、ミュージカルにも出演したこともあるんですよ!その時は歌ってお芝居もちょこっとして、
ダンスも短い手足を精一杯大きく見せて踊っていました。
演じる(やる)方も(大変だけど)、観る方ももう楽しい!を通り越してひゃっほ〜と叫びたくなる。
アメリカのいわゆるショービジネスの世界にはまりました。
音楽は芸術にもエンターテイメントにもなりうると思っています。
正直に言うと、アートの方を焦点として勉強してきた20代と違って
「音楽」を「どのような方法で生業としていくか」ということを考えた時に、
多角的な方向から、それは自分自身が生活をしていく場所や文化を考えた上で、
柔軟に捉えるよう変化したことも事実です。
私がレゾネンスのメンバーとなる時、アートの部分をも一ミリ足りともオロそかに
しない(したくないと思い)ながら、 エンターテイメントをより濃く追求した形を、
提供することができたらいいなと思っています。
音楽(特にクラシック音楽)って堅くないし、気軽に聴いてもらえたら、
もっと身近になれば といった想いも含まれています。
トルコ行進曲、愛の挨拶やチャールダッシュなんかもオリジナルと比べると、
アレンジされているし (そもそも、この編成で演奏していること自体がタブーという見方もあるかもしれませんし)
ある人達からは、それはないんじゃない などと肯定的な意見が戴けないかもしれませんが。
エンターテイメントを追求するということは、 「いい加減」や「浅いもの」といったこととは真逆の、
より多くのそして柔軟なテクニックと思考を身につけ生みださなければ
舞台で演奏(演じる)することはできないのです。とても奥が深い世界なのだと思います。
その為にも、さまざまな音楽からインスパイアを受け、新しいアイデアを作り出すことが必要なので
まだまだレゾネンスにおいては、やれることが沢山あるような気がしています。
そして、それがやがて「アート」の部分にも還元され、自分の血となり肉となるのだから、興味深いのです。
10月、11月と「レゾネンス」公演が続きます。 是非気軽にお越し下さい。